津波状況をカメラで監視 宮城・東松島市、災害時も停電せず

東日本大震災で被災した宮城県東松島市は10日、市役所の屋上と海沿いに計7台の監視カメラを設置し、リアルタイムで津波の状況を把握するシステムを4月から運用すると発表した。ソーラーパネルを導入した独立電源で、災害時に停電しても使い続けられる。

海岸沿いに設置を終えた6台は、高さ約15メートルのコンクリート支柱に取り付けられ、津波の接近や異常な引き潮などを早期に発見できるようにした。レンズや画質など性能が異なる4種類のカメラで運用し、監視に適した機種を絞り込む方針。

災害に強いまちづくりを進める阿部秀保市長は「大震災の教訓を生かせるようにシステムを使っていきたい。先行事例となる取り組みなので、ほかの自治体の方にもぜひ参考にしてもらいたい」と語った。

東日本大震災の際には、津波を懸念した消防団員らが海の様子を確認するため海岸に向かい、沿岸で避難誘導などをしていた団員8人が犠牲となった。

2014/2/10
日本経済新聞