和歌山)三段壁に監視カメラや柵、白浜町「命救いたい」

白浜町の観光名所「三段壁」に23日、町が自殺防止対策として監視カメラやチェーン柵を設けた。チェーン柵は試験的な設置で、2月1日から6月までの午後5時から午前8時まで。足場の悪い遊歩道や岩場付近に立ち入らないようにするのが目的という。

町では2009年度と12年度に、自殺防止のため岩壁の高さ30~50メートル付近を通る遊歩道沿いなどに総延長67メートルの柵を設置してきた。だが、自殺が後を絶たないことから、県の自殺対策緊急強化基金の補助金約200万円を活用し、全体を見渡せる展望台近くの高台に監視カメラ1台と、赤外線投光器2台を設置したほか、岩壁に通じる3カ所の入り口には高さ1・5メートルのチェーン柵を設けることにした。7月以降は閉鎖時間を検討するという。

白浜署によると、三段壁での自殺者は08年の21人をピークに、柵を設置した翌年には10人と減少したが、13年には12人と横ばい状態が続いており、県外の人が多いという。署では、必要があれば町が監視カメラで録画したデータの提供を受け、自殺場所の把握や防止対策などを考えるという。

2014年1月24日03時00分
朝日新聞