中区の野毛地区8町内会に防犯カメラ35基が9月上旬までに設置される。設置するのは野毛地区街づくり会で、8町内会からなる協議会が管理運用を行う。協議会の杉野芳行会長(69)は「防犯効果に期待している」と話している。
防犯カメラが設置される地域は、JR桜木町駅から日ノ出町までの8町内会(花咲町1丁目/2丁目/3丁目/野毛1丁目/2丁目/3・4丁目/宮川/日ノ出町)。各町内会に3〜5基が設置される。
8町内会が属する中区の第1北部地区連合町内会では、警察からの提案もあり2年前から防犯カメラの設置を検討してきたという。当初、町内からプライバシー保護を懸念する声もあったが、地域の安心安全のためとして設置が決定した。
設置場所は、警察から示された案をもとに、町内会メンバーが実地調査した上で調整し確定。導入する防犯カメラおよびシステムは、警備会社大手の「綜合警備保障(株)(ALSOK)」に発注している。工事終了後には、画像の見え方など最終調整が行われ、9月上旬には運用が開始される。
設置費用は約1200万円で、野毛地区活性化の積立金を活用した。また、対象の8町内がそれぞれ11万円を拠出し、「野毛地区防犯カメラシステム管理運用協議会」を組織。適正な運用のために規定を定めるとともに、一町内、月8千円を負担し運用にあてる。
画像利用は厳しく規定
運用規定には、防犯上の理由に適合する場合のみの画像利用を認めている。また画像の利用および外部提供については協議会の限られた決定権者の承諾が必要など、厳しい運用が定められている。画像を確認した者には、知り得た情報を他に漏らしてはいけない「守秘義務」も課している。
協議会メンバーで第1北部地区連合町内会の神田信男会長(78)は、「治安悪化が叫ばれる状況で、自分の身は自分で守るという意識が大切」と話し、防犯カメラの設置について「今年4月には野毛地区で放火とみられる不審火が相次いだ。防犯カメラ設置をしっかり示すことで、このような犯罪発生の抑止になれば」とその意義を説明している。
2014/8/28付
タウンニュース神奈川県