パナソニック、ソチ五輪に最新防犯カメラ7000台提供 性能アピール

2月7日開幕のソチ冬季五輪でテロへの警戒が強まっていることを受け、公式スポンサーのパナソニックは防犯用のセキュリティーカメラを前回バンクーバー五輪の6倍近い約7000台提供する。極寒の地でも高画質で撮影可能な最新鋭の機器を準備。パナソニックはセキュリティーカメラで世界2位のシェアを持つため、五輪を機会に性能をアピールして販促につなげる狙いもある。

ソチ五輪をめぐっては、各国の五輪委員会にテロを予告する脅迫状やメールが送付されるなど、テロへの懸念が高まっている。開催国ロシアのプーチン大統領はテロ発生を防ぐために「あらゆる手段を取る」と発言するなど、対策強化の方針を打ち出している。

テロを防ぐための最も重要な対策が「監視」で、その手段として有効なのがセキュリティーカメラ。警備員らスタッフだけでは目の届かない場所を監視する。

1988年から五輪の公式スポンサーを務めるパナソニックは今回、史上最大の台数のセキュリティーカメラを提供することでテロ対策に協力する。大会規模が圧倒的に大きい前回ロンドン夏季五輪と比べても3倍近い台数となる。

設置場所や具体的な機器の性能は機密事項だが、競技場や選手村、関係者の控室など会場のあらゆる場所に設置されるとみられる。機器も各種のセンサーを内蔵し、寒冷地にも適用した最新式を準備した。

収益改善を急ぐパナソニックは「法人向けシフト」を打ち出しており、セキュリティーカメラは主力製品の一つ。治安に懸念のある国で特に需要が高く、世界中の注目が集まる五輪を性能アピールの場につなげる。

2014.1.29
Sankei Biz